モデル8        60形びわこ号

工作編 塗装編 仕上げ編

昭和9年に日本初の流線形連接車として登場したのがびわこ号です。 京津線と本線間を直通で運行するための工夫が随所に見られた傑作です。両線を走行するためにパンタグラフとトロリー/ポールの両方を持っています。引退後、昭和55年に復元され、現在は大阪・寝屋川の寝屋川車庫に保存されています。

びわこ号はNゲージ、16番、Oゲージと複数のスケールでキット化されましたが、これはモデル8さんから発売された16番キットです。実車同様の連接構造、ウィンドウシル等、近代車両に無い工作となり製作意欲が沸きます。

発売:1995年

びわこ号製作記

【工作編】

長年かけて製作した10000系と別ページで紹介しているJR223系1000番台が完成したので、今度は趣向を変えて旧型車両を製作することにしました。

●パーツの確認(2021/8/12)

製作開始にあたり、各車両のパーツをグループ毎に仕分けしました。古いキットなので錆が出ています。工作前にサンポールやブラスクリーンで錆を落とします。

●アングル取付(2021/8/16)

説明書通りにアングルから取り付けました。車体裾に合わせ逆L型に付けています。車体長が短く2両だけなのであっという間に終わりました。

●車体工作(1)(2021/8/16)

車体前部を車体にハンダ付けし、前頭部パーツを合わせてハンダ付けしました。また連接部妻板上下の裏側と前頭部と車体のつなぎ補強のため切り出した真鍮帯板をハンダ付けしています。

●車体工作(2)(2022/4/5)

ウィンドウ・シル/ヘッダーの取り付け準備です。マスキングテープで位置を決めたところです。小さな車両で長さは短いですが、旧車両は不慣れなので時間かえて位置決めをしました、

●車体工作(3)(2022/4/6)

ウィンドウ・シル/ヘッダーのハンダ付けを行いました。手前の車体がハンダ付けしたものです。

●車体工作(4)(2022/4/11)

びわこ号の特徴の一つである高床用・低床用扉を、向きに注意して取り付けました。扉の枚数が少ないのであっという間に取り付け完了です。

●車体工作(5)(2022/4/16)

実車では手すりはコの字形のようですが、妻面の端にコの字の2個の差し込み穴を開ける幅がとれないため、 マッハ模型の手すり部品を使用することとし、0.4mmの穴を開けて手すりをハンダ付けしました。

●車体工作(6)(2022/4/16)

窓枠を取り付けました。エッチングで抜かれた窓枠の下段は折り返して2段窓を再現するようになっています。

●床下工作(2022/4/16)

車体工作は配管や前面が残っていますが、慣れていない形状で段取りを考える間、未使用の部品を少しでも減らすため床下機器を床板に取り付ける工作を先に行いました。車体の低床部分に隠れるところもしっかり再現されています。

●ポール工作(2022/4/24)

びわこ号はパンタグラフとポールの両方を備えていしたが、本キットにはポールのパーツも含まれています。説明書を読んでも理解できず、無事組み立てられるか心配しましたが、写真のように部品を整理し、細かい部品を組み合わしてポールになることがわかりました。細かい作業で1基作るのに時間がかかり、4基のポールが完成するのに時間がかかりそうです。

●屋上工作(1)(2022/5/1)

歩み板台、パンタ台、ジャンパー箱、チョークコイルを取り付けました。

●屋上工作(2)(2023/6/10)

歩み板上台と連接部カバー、水切りを取り付けました。チョークコイルへの配線が分からず、復元車両ではチョークコイルを載せていないので外しています。

●台車工作(1)(2023/6/17)

日車D-12台車はキットに付属していますが、少し工作が必要になっています。最初に台車側枠に半円形の泥よけを取り付けます。端梁をM1ネジで側枠に取り付け、内側に飛び出たネジに半円の泥よけの穴を通し、側枠にハンダ付けします。ハンダ付け後、端梁を外しこちら側もハンダ付けして固定しました。

●台車工作(2)(2023/6/20)

写真では分かりにくいですがレリーズスプリングを台車側枠にハンダ付けしました。レリーズスプリングの形状は両端台車用と連接台車用で形状が異なります。

●車体工作(7)(2023/7/9)

車体工作も終盤に近づき運転席窓枠と尾灯を取り付けました。尾灯は点灯できるよう加工しています。

●車体工作(8)(2023/7/22)

側面窓の保護棒を取り付けました。窓枠が1-3-4となっているため保護棒もそれぞれの長さでカットする必要がありますが2両分だけなので短時間で済みます。

●台車工作(3)(2023/7/22)

キットにはプレーン軸車輪が付属しています。今回プレーン軸ではなく、モア製の軸受メタルを使用してピボット軸車輪が使えるように加工します。台車側枠の車輪軸穴を1.7mmから徐々に太いドリルに変えて2.2mmまで大きくしました。軸受メタルが入るようになったので台車を仮組みしてみました。台車のピボット軸化工作は2001年の6000系以来です。

●ポール工作(2)(2023/7/23)

原型ということで屋根にポールは4基あります。キット付属のポールを組み立てたところ1基のトロリーフォークという部品でポールの上下で真鍮線を通す穴が弱くてOではなくCのように一部が切れてしまいました。開いた箇所をハンダで閉じようかと思いましたが、ハンダは柔らかくポールの上下を繰り返すとまた破れる可能性があります。修復はあきらめ1基はエコー製ポールに交換することにしました。エコー製ポールはポールの長さが少し長いのでカットし、キット付属のポールに交換しました。

●車体工作(9)(2023/8/27)

工作も最終盤です。屋根にはポールフックをハンダ付け。床板側はストライカーを取り付けました。

●前照灯工作(2023/8/27)

前照灯の点灯のため、ロストワックスのパーツの中心に穴を開けました。チップLEDのリード線を穴から車体に通す予定です。

●車体工作(10)(2023/9/3)

びわこ号の特徴の連接部ドラムとポール取付部の配管を仕上げました。最後に前照灯枠、車番、社紋、びわこ号銘板を取り付けて工作はすべて終わりました。キット付属の車番は2桁の数字が一体化して取り付けは簡単ですが数字の間も車体と段差ができるため、マッハ模型の切り出し数字を使用しています。

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