カツミ 223系1000番台8連(Aセット+Bセット+Cセット)
1994年に開港した関西国際空港へのアクセス用にJR西日本が開発した223系0番台をベースに新快速221系を置き換える目的で登場したのが223系1000番台です。1995年に登場した223系1000番台は阪神大震災の復興と共に新快速の地位を高め、阪急・阪神の両私鉄から乗客をシフトさせるのに貢献しました。新快速は223系2000番台が主役を務めるようになりましたが、ステンレス車体に最高速度130km/hで走る姿は圧巻です。
221系はカツミから完成品のみが発売されましたが、223系1000番台はカツミがキットと完成品で発売しました。キットと完成品とも構成は両先頭車を含む基本4両セットと、2種類の中間車両2両のセットに分けてリリースされました。223系1000番台の製作ですが車体色が専用で発売されておらず塗装で大変苦労しそうです。
編成は敦賀側から クモハ223+サハ223+サハ223+モハ223+サハ223+サハ223+モハ223+クハ222 の8両編成。
A.基本セット(4両) クモハ223+サハ223+モハ223+クハ222
B.中間セット(2両) サハ223+モハ223
C.中間セット(2両) サハ223+サハ223
223系1000番台製作記
【工作編】
●さび落とし(2013/7/13)
組み立て途中で工作を断念されたものをオークションで落札しました。入手したキットはとても中途半端な状態で、クモハは前面や妻面、扉、屋上配線もハンダ付けされていましたが、他の車両は扉や妻面がセロテープでされて、形だけ出来上がった状態で終わっていました。車体等の真鍮部品にはさびが出ており、仮止めされた扉や妻面はセロテープが乾燥して剥がせないので、最初にシンナーに浸けて溶かします。
また車体や妻面はさびが出ている状態なので、マッハ模型のブラスクリーンに浸けてさびを落としました。ホワイトメタルのクーラーや、床下機器は無くさないようにケースに分類しておきます。
さび落としが終わり、乾燥させている状態です。まだ一部さびが落ちていないところがありますが、ワイヤーキサゲや耐水ペーパーで磨けば、何とかなるでしょう。
●車体研磨(2013/7/13)
ブラスクリーンでのさび落としでも元通りにはならなかったので、耐水ペーパーとワイヤーキサゲ、それにマッハ模型のピッカクリーンを使って磨きました。ほぼさびは落ちた状態で真鍮の輝きが戻りました。
●先頭車前面工作(2013/7/14)
入手時点で先頭車1両はほぼ工作済みでしたが、もう1両の先頭車は何も行われていなかったので説明書を読んで工作を進めます。ロストワックス前面の内側に運転台ベース板とテールライトケース、前面ガラス支え帯板をハンダ付けしました。
●客用ドア取り付け(2013/7/22)
7両分の客用ドアをハンダ付けしました。1両あたり6枚のドアパーツを7両分、42枚を取り付けました。
●室内灯支え取り付け(2013/7/23)
室内灯支え金具も製品に付属していますので、ここで取り付けました。説明書で指示された位置に取り付けました。
●乗務員室仕切り取り付け座(2013/8/3)
先頭車乗務員室と客室の仕切りの取り付け金具を取り付けました。
●妻面手すり工作(2013/8/3)
各車両妻面の手すりを取り付けるため、最初に手すり穴を開けます。とれいん誌1996年1月号の223系1000番台特集に折り込みの資料を参考にトレシングペーパーに手すり穴の位置を写し(写真1枚目)、キットの妻板を重ねてケガキ針で目印を付けます(写真2枚目)。その後0.5mmのドリルで穴を開けました(写真3枚目)。手すり穴を開けるタイミングで手すり工作用の治具に穴を開けておきます。
クモハ223は手すりも取り付け済みのため、残る7両の手すりを0.4mmの真鍮線で作りました。前工程で作った治具で合計82本+予備の手すりを曲げました。曲げた手すりを車体に差し込み、厚紙を挟んでハンダ付けしました。
●屋上機器工作(2013/8/6)
M車の屋上工作を始めます。パンタ台とヒューズ箱はロストワックス製のためパーツをニッパーで切り離し、金工ヤスリとキサゲで処理しました。
223系1000番台はパンタ1基ですが前パンタ搭載用のパンタ台が設置されています。車内側からハンダ付けで固定します。
●クハ屋上工作(2013/8/6)
クハ222の屋上はとてもシンプルで、列車無線アンテナ、信号炎管、FMアンテナ取付台、電話取付台のみです。こちらも車内側からハンダ付けします。
●配管工作(2013/8/7)
モハ223の配管工作を始めました。配管はとても少なく0.6mmと0.4mmの2本だけです。0.4mmの配管はヒューズ箱に接続するため、0.4mmの細密パイプを用いて中に0.25mmの真鍮線を通しています。
●配管工作(2013/8/24)
2本だけとシンプルな配管ですが、ようやく取り付けを終えました。
●その他工作(2013/8/24)
M車妻面の排気ダクト、床下機器をエポキシ系接着剤で取り付けました。これで塗装前の工作は全て終了しました。