コダマ模型  3000系(4連)

準備編 工作編・前編 塗装編 工作編・後編 完成編

昭和46年に特急の冷房化を実施するために登場したのが3000系特急です。伝統のテレビカーはカラー化され、ロマンスシートの自動転換装置など、機能/スタイル共に躍進したモデルでした。平成元年の8000系登場に伴い、編成が減らされ現在ではダブルデッカーを組み込んだ1編成が一部改造されて残っています。

キットはコダマ模型から再生産されたものです。八条口模型特製のTVアンテナや京都模型製のKS132とFS381台車も合わせて入手しました。1年以上にわたり進めてきた工作がようやく完成しました(2000/12/31)。是非完成編まで通してご覧下さい。

3000系製作記

【工作編・前編】

 さあ、準備が整ったので工作開始です。今回キットは4連のものなので、一応4連分の工作を行っていますが、実際に完成させるのは3連分です。これは完成品を購入した4連の3000系と7連の編成を組むために、工作の3000系は3連で構わないからです。

●穴開け作業の開始


ドア知らせ灯を取り付けるため、1.1mmの穴を開けました。ドア知らせ灯はモデル8製を使用しています。また前面には標札掛けを取り付けるため0.5mmの穴を開けました。 右の写真は完成品と並べたところです。早く完成させて7連にしたいものです。


妻板の配管及び手すりの為の穴を開けました。右は完成品の妻板です。この作業の途中でモーターピンバイスを購入し、作業効率が格段に向上しました。


クーラーにも手すり用の穴を開けます。右写真は完成品のクーラーです。このパーツはソフトメタルなので穴開けも非常に楽です。クーラー1基につき8個の穴をどんどん開けました。4連で16個のクーラーがありますが、短時間で作業が済みました。

●ハンダ付けの開始


さあ。やっと、ハンダ付け開始です。ハンダ工作の前にキットを丁寧に洗浄しました。このキットでは取り付ける部品は多くありませんが、前面/妻面と車体の接合部を丁寧に仕上げるようにしています。写真はハンダ付け後、金工ヤスリ→#320→#400の紙ヤスリで磨いたところです。この後、さらに細かい紙ヤスリ(#600)で接合部の線を消していきます。
前面や乗務員扉を接合したら、手すりの穴を開けます。またプレスで抜いてある窓枠では内側にプレスかえりがありますので、裏側から金工ヤスリでやすりました。これでサッシの取り付けの時に密着させられます。


こちらは妻面です。妻面ドアはKSモデルの貫通ドアを使用しています。こちらも車体とハンダ付け後、接合部を消していきます。そしてひたすら丁寧にヤスリます。

●雨トイの取り付け


雨トイを取り付けました。雨トイはキットに付属の真鍮線ではなく、洋白帯板を使用しています。難関は車体肩の微妙な位置にある取り付けです。私の場合は取り付け後にキサゲに大変お世話になる羽目に・・・。帯板を使用したことで、見栄え的にも良いものになった気がします。

 

●手すりとアングルの取り付け


全車の妻面に手すりを取り付けました。手すりは0.4mmの真鍮線を自作治具を使って折り曲げています。ただ手すり幅が小さいため、治具を使用してもうまく「コの字」が出ませんでした。なんとか手すりの取り付け完了後、カツミのアングル取り付け治具を使用してアングルを取り付けました。こちらはなんとか無事乗り切ることができました。

●屋上機器の配管工作下準備

配管工作を始めました。まず配管押さえを取り付ける穴を開けます。やはりモーターピンバイスは重宝します。

 

●配管の取り付け(2000/2/6)

配管押さえを使用して、配管工作を行いました。山側と川側で配管本数が異なっています。現在運行中の2階建て3000系と改造前の3000系とでは配管にも違いがありますので古い資料で調べました。またパンタ鍵はずし線も位置を正確に出して取り付けています。配管取り付け後はキサゲ処理を行いました。

● ランボードの取り付け

ランボードを取り付けました。この写真はT車のもので屋根上はクーラーとランボード、屋上手すりだけが乗ることになります。

●ソフトメタルパーツの工作(2000/2/13)

最初の方で手すりの取り付け穴を開けましたが、ここで0.4mm真鍮線でコの字型手すりを付けました。クーラー1基当たりに4個の手すりを16基分全てに付けました。右の写真は先頭車のスカートです。コダマのキットではスカートの切りかき部分が無いので削りました。また胴受けもこのパーツから削りとり、エコー製パーツに交換しています。

●ヒューズ台の取り付け (2000/3/12)

チャネル材を使用してヒューズ台を取り付けました。右の写真は屋上機器を仮設置したものです。この後、ヒューズボックスに配管を行います。

●手すりの工作と床下器具の準備

手すりの工作で残っていた先頭車上部の手すりを取り付けました。一方で床下器具の準備を行いました。これはコダマ純正の床下器具で、説明書通りの配置で接着しています。

いよいよ塗装に入る前の仕上げも含めた工作編の最終回です。

●ランボードとドアレールの取り付け

屋上配管も終わり、やっとランボードを取り付けました。この時代の3000系にはランボードの長さに差があります。また洋白帯板を使用してドアレールを取り付けました。これは塗装後に磨き出します。 ピノチオのドアクツズリも取り付けています。

●車番と車紋の貼り付け(2000/6/1)

最後に車番と車紋を貼り付けました。写真でも分かるように初めはハンダめっきをしてハンダ付けを実践しましたが、私には困難を極めた作業となり、挫折しました。そこでU20Lさんの用いておられる技法をお借りし、エポキシで貼り付けました。写真がその成果です。ハンダめっきの痕が無惨ですが、車番の取り付けはスムーズそのものでした。車番・車紋も塗装後に磨き出します。

さてこれで工作編(前半)は終了しました。この後は塗装編に入り、さらに工作編(後半)へと続きます。

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